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Season1 Episode1-8 (05分53秒-06分47秒)

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SCRIPT



Rachel: C’mon Daddy, listen to me! It’s like, all of my life, everyone has always told me, ‘You’re a shoe. You’re a shoe. you’re a shoe. you’re a shoe.’
レイチェル: ねぇパパ、とにかく聞いて!私は、今までの人生みんなからずっと「お前は靴だ」「お前は靴だ」「お前は靴だ」「お前は靴だ」って言われてきた感じなの。

Rachel: And today I just stopped and I said, ‘What if I don’t wanna be a shoe? What if I wanna be a- a purse, y’know? Or a- or a hat!’ No, I don’t want you to buy me a hat, I’m saying I am a ha- It’s a metaphor, Daddy!
レイチェル: それで今日突然思ったの、もし私が靴になりたいんじゃなくて、ハンドバックになりたかったら、それか帽子にって。ちがうちがう帽子を買ってほしいんじゃなくて、私が帽… 例え話だってば!

Ross: You can see where he’d have trouble.
ロス: パパ理解に苦しんでるみたいだね。

Rachel: Look Daddy, it’s my life. Well maybe I’ll just stay here with Monica. 
レイチェル:ねぇ パパ、私の人生なの。え、たぶんモニカのところに泊まるわ。

Monica: Well, I guess we’ve established she’s staying here with Monica…
モニカ: 彼女はモニカのところに泊まると決定したようですね…

Rachel: Well, maybe that’s my decision. Well, maybe I don’t need your money. Wait!! Wait, I said maybe!!
レイチェル: たぶんそうするわ。パパのお金もたぶんいらない。待って!待って!”たぶん”だって!




VOCABULARY&PHRASES



shoe / ʃúː
something that you wear to cover your feet, made of leather or some other strong material [LONGMAN英英辞典]

shoe (n): 足をカバーするために履くもの、革やその他の丈夫な素材でできている(=靴)

靴は日本語でも「シューズ」と言いますから、覚えるほどの単語でもないと思いますが、数に関して細かいルールのある英語ではこういった単語を「片方(または片足)=1つ」のように捉えるため、その使い方に注意が必要であり、またその使い方がよくわからないということもあるかと思いましたので、今回この単語を取り上げました。

学校でもおそらく、”shoe” と言えば「靴一足」ではなく、「右か左どちらか1つの靴」を意味し、「靴一足」と言いたい場合は”a pair of shoes”などと言うと習ったかと思います。

ただ、”a pair of shoes”と言う場合はたとえば「何足靴を持っているか」などの、「数」にフォーカスしている以外はあまり使わず、日常的にはみんな”take off your shoes”(靴脱いで) や”I got some new shoes”(新しい靴買った)などと言い、”a pair of shoes”と言うことはあまりないです。

もちろん”a pair of~”というのがいわゆる”公式”なのでしょうが、”a pair of~”というのは面倒なのでみんな省略するのだと思います(笑)

ちなみに「靴の右と左どっち?」と聞きたい場合は”Which one?”と言い、「どの靴?」と聞きたい場合は”Which ones?”と言います。

これの考え方は簡単で、”one”はこの文脈では”a shoe”を意味し、”Which one”=”Which shoe”→靴1つのどっち?=右・左どっち?となり、”Which ones”=”Which shoes”→どの一足=どの靴?となっているわけです。



what if
[spoken] used to ask what you should do or what the result will be if something happens [LONGMAN英英辞典]


what if : (口語) 何かが起きた時にどうするべきか、どんな結果になるかを聞くときに使われる(=もし仮に〜なら)

“what if”は”What is that?”(なにそれ?)の”what”などと同じ「疑問詞」で、文の頭に置かれ「もし仮に〜なら」といった意味を表す口語的表現です。

ex) What if he oversleeps? 「もし仮に彼が寝坊しちゃったら?」

この例では”What if he oversleeps”と現在形になっていますが、”what if”以下の文の時制を変えることで、現実に起きる可能性のないこと(=仮定法)を述べることもできます。

“What if you were a man?” 「もし君が男だったら?」



purse / pə́ːrs
[American English] a bag in which a woman carries her money and personal things [LONGMAN英英辞典]

purse (n): [アメリカ英語] 女性が貴重品などを入れるバック(=ハンドバック)

アメリカ英語とは「アメリカで普及し、認識されている表現・意味」ということです。

今回の”purse”はまさにその良い例で、アメリカでは「女性用のハンドバック」を意味する”purse”ですが、イギリスでは「お財布」を意味するといった違いがあります。



hat / hǽt
a piece of clothing that you wear on your head [LONGMAN英英辞典]

hat (n): 頭にかぶる衣料品の1つ(=帽子)

“hat”は発音を共有させていただきたかったので取り上げました。
よろしければご活用ください。



metaphor / métəfɔːr
a way
 of describing something by referring to it as something else [LONGMAN英英辞典]

metaphor (n): 他のものにたとえて何かを述べること(=比喩)

“metaphor”はカタカナ語にもなっているメタファーで「比喩」という意味です。

注意点としてはカタカナとは発音がだいぶ違う点が挙げられます。

過去記事Friends Season1 Episode1-2 totally の部分で「母音に挟まれた”t”は”d”の音として発音されることがある」と言いましたがこれもその例の1つです。

ex)”A rive of tears” is a metaphor.
「涙の川」は比喩の1つである。



trouble / trʌ́bl
[uncountableproblems or difficulties [LONGMAN英英辞典]

trouble (n): [不可算名詞] 問題、または困難

“trouble”は「あることを妨害する」ような問題・困難という意味です。

過去記事Friends Season1 Episode1-6 issue の部分で”issue”と”problem”の違いについて共有させていただきましたが、この”trouble”もこれら2つの単語と少し似ていて紛らわしいと思いますので、あらためて比較してみたいと思います。

まず”issue”/”problem”/”trouble” の根本的意味はこちらです。

“issue”= 話しあったり、議論する問題

“problem”= 答えや解決が求められる問題(=困ること)

“trouble”=「あることを妨害する」ような問題や困難

例文で考えてみると、

“I have an issue”と言う場合=何か意見の相違などが起きてて「話し合いの問題」がある

“I have a problem”と言う場合=たとえば飼ってる犬を連れて引っ越す予定だが、ペット可の物件が見つからず困っているなど、具体的な「解決策が求められるような問題(=困ること)」がある

“I have trouble”と言う場合=普段、または普通ならできることなのに何かが原因でできないといった意味の「妨害を意味する問題・困難」がある

です。

つまり”trouble”は問題に焦点を当てた”issue”や”problem”と違い、話者自身が困っているという「話者の状況に焦点を当てた」単語ということなのです。

ex)I’m in trouble. 「困っている(何か障害・妨害となる問題・困難がある状況)」


余談ですが、「トラブル」と聞くと日本語では「問題」という意味1つしか思い浮かばないのではないかと思います。

しかし、英語において”trouble”という単語は「面倒」などの他の意味があったり、「動詞」として使われることもある多義語です。

英語ではこのように、日本語で馴染みのあるカタカナ英語が多義語だったり、日本語との意味やニュアンスが異なるといったことなどが結構あります。そのため、普段、日本語で馴染みのあるカタカナ英語でも「英語での意味・使い方はどうなのか?」ということを意識することが大切だと思います。






guess
[spoken] to think that something is true or likely [LONGMAN英英辞典]


guess(v) [口語] : 何かが本当、またはそうであると思う

“guess”については前回記事Friends Season1 Episode1-7 guessの部分で”be guessing”と”guess”の違いを比較し、その解釈を共有させていただきました。発音記号などはそちらに載っておりますので、よろしければ併せてご確認ください。

前回記事で”guess”は[根拠や確信はないが、「そう思う理由はある」ときに使う]と述べ、”be guessing”は[そういった理由もなく「ただ何となく思う」場合に使う]と述べさせて頂きました。

今回の場合はこの基本的使いわけがよくわかる良い例だったのではないかと思います。

つまり今回モニカは、「たぶんモニカのところに泊まるわ」というレイチェルの発言を直接言われたわけではなくとも、耳にしたわけですから、「ただなんとなく思う」という意味の”be guessing”ではなく、「根拠はなくてもそう思う理由はある」場合に使う”guess”と言ったわけです。




establish / ɪstǽblɪʃ
 to discover, prove or decide that something is true [Macmillan Dictionary]

establish (v) :何かが真実だとわかる、証明する、決める

“establish”は「何かを真実だとする」という意味の動詞です。

ex)we’ve established that the money was stolen.
「そのお金は盗まれたと判明しました」

今回の場合はわざとまわりくどい言い方にして、勝手に泊まることを決めちゃったレイチェルに皮肉を言ってる感じですね(笑)






decision / dɪsɪ́ʒən
a choice or judgement that you make [LONGMAN英英辞典]

decision (v): あなたが行う選択や判断(=決めること)

“decision”は「決定」や「決断」などの「決めること」を意味する名詞です。

今回のScriptの部分は電話の向こうのレイチェルパパのセリフがわからないので、どういった文脈で”Well, maybe that’s my decision.“とレイチェルが言ったのかはわかりませんが、私は最初この”Well, maybe that’s my decision.“をイントネーションの感じから「それはおそらく私の決めることだわ」という意味として捉えました。

ただ次のセリフでお金のことを話しているという点からも、「レイチェルが家を出る」的な話をしてるのではないかと思ったのでこの”Well, maybe that’s my decision.“を「たぶんそうするわ」と「決めること」ではなく「決めたこと」という意味で訳しました。
みなさんの解釈がどちらだったかよろしければ教えてください!



GRAMMAR


今回このセクションでは

“You can see where he’d have trouble”の解釈について

共有させて頂きたいと思います。




“You can see where he’d have trouble”の解釈について

wouldなど助動詞の過去形は混乱することが多く、その用法や解釈が難しいと感じることも多いのではないかと思います。

しかし、これは考え方によっては当然のことだと思います。

なぜなら助動詞には様々な意味があり、その用法や解釈を理解するにはそれらの用法・解釈にたくさん触れ、その1つ1つの意味や用法に慣れなければいけないからです。

つまり助動詞の用法・解釈がよくわからないということは、まだそれらに慣れていないだけで、慣れてしまえば必ずそれらを使いこなせるようになると私は思うのです。

そのため当サイトでは過去の記事で継続的に扱ってきた「冠詞の捉え方」と同様、こういった”would”などの助動詞の意味についてもその時々で共有させていただこうと思います。
(その記事で扱う「助動詞の意味」は、そのScriptの文脈で使われている意味のみです。助動詞は一言で意味を説明できるものではないのでこのようなカタチにしました。)

それぞれで扱う助動詞の意味・用法で理解を深めて頂き、何か別の英語を聞いている際「あ、これこないだの助動詞と同じ意味だ」などと気づければ、確実に力がついていると思います!

それでは今回の内容を見ていきましょう!

“You can see where he’d have trouble”

今回の“You can see where he’d have trouble”の”he’d”の’dは”would”の短縮系です。

同じく’dのカタチで”had”の短縮系もありますが、”had”の場合はその次の動詞が過去分詞形(完了形のルール)になるので今回は”would”であるとわかるわけです。

そして今回の”would”は「〜であろう」という推量を表す意味の”would”です。

訳す際は「〜だろう」と考えても良いと思いますが、大切なのはどうしてこの”would”が「〜だろう」という意味になるのかということだと思いますので、今回はその考え方に焦点を当ててこのセリフを解釈していきたいと思います。

今回の”would”でポイントとなる点は

今回の”would”が持つ「確信を控えめに述べる意識」です。

具体的にはたとえば”will”と”would”を比較するとこの「確信を控えめに述べる意識」がわかると思います。

ex) I think you will like it.「気に入ると思う」

ex I think you would like it.「気に入るだろうと思う」

見ておわかりいただけるように前者は「気にいる」ということを確信を持って、言い換えれば直接的に述べています。一方、後者においては”would”が「気に入るという確信」を控えめにする役割をし、直接的に述べることを避けています。この役割が”will”と”would”の違いであり、”would”が「〜であろう」と訳される理由なのです。

つまり”would”は「〜であろう」と訳しますが、その意味の基本は「推量」ではなく、「“will”の意味を控えめにする」というところにあります。

日本語でもお会計をする際、店員さんが「〇〇円です」と「直接的」に言うことは少なく、ほとんどの場合「〇〇円になります」と「なる」という言葉を入れて表現を控えめにしていると思います。今回の”would”はまさにこれと似た役割を持っているわけです。

実際、海外でお会計をする際も店員さんは”That is $10″「10ドルです」とはほとんど言わず、”That would be $10″「10ドルになります」のように言っています。

これは”would”と言うことで、「あ、たぶん$10だと思うんですけどぉ…」のような(笑)「推量」の意味を表しているのではなく、控えめなニュアンスを出しているというわけなのです
(“would”が「丁寧な表現」という意味を持つのもこのためで、「直接的でない=控えめなニュアンスがうまれる」というところから→「丁寧な表現」となったわけです。)

話が少し逸れましたが、”would”がなぜ「〜であろう」と訳されるかわかったところで、今回の部分に戻りましょう。

“You can see where he’d have trouble”

今回の部分は直訳すると「彼がどの点でトラブル(今回の文脈ではレイチェルの例え話が理解できないということ)を持つだろうかかがあなたにはわかるね」です。

このシーンをもう一度思い出していただくと、レイチェルは「私は靴だと言われ続けてきて、その通りにしてきたけれど、もう誰かの言いなりになるのではなくて、自分の意思で生きたいんだ」という趣旨の内容を「もし私が帽子になりたかったら?」という例え話にしてレイチェルパパに伝えました。しかし、そのことに対してレイチェルパパは「お前は帽子が欲しいのか?」と言いい、その意思疎通を欠いたやりとりをロスが聞いて“You can see where he’d have trouble”「彼がどの点で理解に苦しむだろうかかがあなたにはわかるね」と述べたわけです。

レイチェルパパがどの点で理解に苦しんでるかは、このシーンを見ている私たちにも明らかで、当然電話をしているレイチェルにも明らかです。それなのにロスは「彼がどの点で理解に苦しむだろうかかがあなたにはわかるね」と述べた、これは日本語で考えると困っている人に「困ってるみたいだね」と言う感覚と同じだと思います。

つまり、全然理解してくれないレイチェルパパにイラつくレイチェルを見て、「パパ全然わかってくれないみたいだね」とその状況を茶化したわけです。

そして日本語において困っている人に「困っているんだね」と直接的に言うより「困ってるみたいだね」と言った方が茶化すニュアンスが強いのと同じで、“You can see where he’d have trouble”と”would”を用いて控えめに述べた方が茶化すニュアンスがうまれる為、この部分は“You can see where he’d have trouble”と”would”を用いて述べていると考えられるわけです。








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