SCRIPT
Ross: So Rachel, what’re you, uh… what’re you up to tonight?
ロス: そういえば、レイチェル、こんや、あ…今夜の予定は?
Rachel: Well, I was kinda supposed to be headed for Aruba on my honeymoon, so nothing!
レイチェル: えっと、本当だったらハネムーンでアルバに向かうはずだったから、何にもない!
Ross: Right, you’re not even getting your honeymoon, God.. No, no, although, Aruba, this time of year… talk about your– (thinks) -big lizards…
ロス: そうだった、ハネムーンにも行けないんだよな、あ、いや、でも、アルバはこの時期…(考える)-あのオオトカゲですからね…
Ross: Anyway, if you don’t feel like being alone tonight, Joey and Chandler are coming over to help me put together my new furniture.
ロス: まあ、もし今夜1人でいる気がしないなら、ジョーイとチャンドラーがうちに来て、新しい家具、組み立てるのを手伝ってくれるんだよ。
Chandler: (deadpan) Yes, and we’re very excited about it.
チャンドラー:(真面目くさった感じで)そうなんだ、めっちゃ楽しみ。
Rachel: Well actually thanks, but I think I’m just gonna hang out here tonight. It’s been a long day.
レイチェル: うん ありがとう、でも今日の夜はここにいようと思う。長い一日だったし。
Ross: Okay, sure.
ロス: おっけい、わかった。
Joey: Hey Pheebs, you wanna help?
ジョーイ: あ、フィーブス、手伝いにくる?
Phoebe: Oh, I wish I could, but I don’t want to.
フィービー: あぁ、行けたらいいんだけど、行きたくないの。
VOCABULARY&PHRASES
・be up to
to be doing something often something bad or illegal [Cambridge Dictionary]
be up to: 何かをする、時に悪いこと、違法なこと
“be up to”はいくつかの意味を持つ「熟語」ですが、今回の意味は、「何かをする」という意味です。
そのため、今回のScriptの
“What are you up to tonight?”は
“What are you doing tonight?”
と同じ意味を表しています。
今回の文脈では”tonight”があるので、”be up to”は「何かをする」と「未来のこと」を意味していますが、”be doing”が「未来のこと」「現在進行中のこと」両方の意味を表せるのと同じで、”be up to”も「未来のこと」「現在進行中のこと(=〜をしているの意味)」両方の意味で使うことができます。
ex)What are you up to now?
「今なにしてる?」
ただここで1つだけ注意することがあります。
それは”What are you up to?”と聞かれた場合の「答え方」です。
普通、”What are you doing?”と聞かれた場合は”I’m doing~”のように聞かれた形と同じような形で答えるかと思いますが、”be up to”の場合は”What are you up to?”と聞かれても”I’m up to~”という形では答えないのです。
“What are you up to?”聞かれた場合は”What are you doing?”と聞かれた時と同じように、”I’m doing~”と答えるのが普通なのです。
ただ、その返事がもしも”I’m not~”という「否定文」になる場合は”I’m not up to much”「特に何も」のように”up to”の形で答えられます。
また、上記意味説明には「時に悪いこと、違法なこと」と書きましたが、これは”be up to”が時に「何かを企んでいる」というニュアンスも表すという意味です。
このニュアンスがあるか否かは完全に「文脈」によるのですが、例えば、
“They’ve been acting strange lately, I think they are up to something.”
「あいつら最近変なんだよ、何か企んでると思う」
などの場合は”They’ve been acting strange lately”「あいつら最近変だよ」という部分から「企みのニュアンス」がうまれるため、この文脈の”be up to”の意味は「企んでいる」と捉えられるわけです。
そしてもちろん今回のScriptのような文脈ではそういったニュアンスは消えます。
・be supposed to
used to say what was or is expected or intended to happen [LONGMAN英英辞典]
be supposed to: 何かが起きると意図されている、または予期されている時に使われる(=〜することになっている)
“be supposed to”は「〜することになっている」という意味でとてもよく使われる表現です。
ex)I’m supposed to meet Ms.Priestly.
「プリースリーさんに会うことになっているのですが」
ex)You are supposed to be at work today right?
「今日は仕事で会社にいるはずだよね?」
上記した”be up to”の”to”は「前置詞」のため”to”のあとは「名詞」または「ing形」になりますが、この”be supposed to”の”to”は「不定詞」なので、”to”のあとは必ず「動詞の原型」になります。
・headed / hédɪd
to go in a particular direction [LONGMAN英英辞典]
headed : 特定の方向に行く
“headed”は今回のScriptの”be headed for”のように使い「〜へ行く」という意味を表します。
この”for”などの前置詞(または副詞)は前回記事(Friends Season1 Episode1-12)でも共有させていただいた「説明の役割」なので、文脈によって変えることがありますが、”headed for”また”headed to”は同じ意味として考えて良いようです。
そしてこの「〜へ行く」という意味では”be heading for/to”などと「ing形」で述べる場合もありますが、これも”be headed for/to”と述べるのと意味は変わらず、”headed”と言うのか”heading”と言うのかは人それぞれだそうです。
ex)I’m heading back home.
「家に帰るよ」
☞「戻る」と言いたいから副詞の”back”を使っている。この場合の”home”も副詞
ex)Where are you guys headed?
「みんなどこ行くの?」
アルバはベネズエラの北に位置するカリブ海の島で、オランダの一部のようです。
(オランダはいくつもの王国から構成されたので、英語でオランダと言うときは”Netherlands”と複数形にしているのです。)
アルバは観光地として人気で、今でもたくさんのアメリカ人が行く場所のようです。
今回の場面では、その人気のアルバに行けないレイチェルに少しでも気の利いたことを言おうと、アルバの短所を挙げたみたいですが、「オオトカゲ」が精一杯だったようですね(笑)
・on
taking part in an activity or travelling somewhere [LONGMAN英英辞典]
on : ある活動に参加している、どこかに旅行して
この”on”は
“on a date(デートで)”
“on a trip(旅行で)”
など「何らかの活動をしている、またはその活動で」ということを表す「前置詞」です。
ex)I met her on vacation.
「彼女とは休暇中に知り合ったんだ」
・honeymoon / hʌ́nimuːn
a holiday after your wedding [LONGMAN英英辞典]
honeymoon (n): 結婚式後の休暇
ex)We went to Italy on our honeymoon.
「ハネムーンはイタリアに行ったんだ。」
“honeymoon”は発音を共有させて頂きたかったので取り上げさせて頂きました。
・talk about
[spoken] used to emphasize something
talk about: (口語) 何かを強調する時に使う
“talk about”は普通に使えば
“We were talking about him” 「彼について話してたの」
のように「〜について話す」という意味ですが、今回のように「何かを強調する時」にも使います。
この意味の”talk about”は文脈によって日本語訳が変わるので、1つの意味にはならないですが、強いていえば「〜じゃん」とか「なんて〜なこと」のような意味として捉えられると思います。
ex)Talk about lucky. He won the lottery again.
「なんてラッキーなの。あの人また宝くじ当たったて」
・your / jʊ́ər
[informal] used when mentioning something that is a typical example of a particular type of thing [LONGMAN英英辞典]
your: [インフォーマル] 何か特定の物の典型的な例を述べる際に使う
“your”は「あなたの」という意味の他に「よくある」のような意味も表せ、今回のScript部分の”your”はこの意味です。
ex)It was just your basic, ordinary hotel room – nothing special.
「よくある一般的な普通のホテルルームだよ-特に代わり映えはない」
・lizard / lɪ́zərd
a type of reptile that has four legs and a long tail [LONGMAN英英辞典]
lizard (n): 長い尻尾と四つ脚を持つ爬虫類の一種(=トカゲ)
“lizard”は「トカゲ」の意味です。
この”lizard”の意味を書きながらポケモンの「リザードン」もトカゲなのかな?とふと思ったので調べて見ましたが、リザードンはトカゲ説とドラゴン説で割れてるみたいです(笑)
“reptile”は「爬虫類」の意味ですが、発音がわかると良いと思いますので、下記に共有させて頂きます。
よろしければ併せてご活用ください。
・feel like
to want to have something or do something [LONGMAN英英辞典]
feel like: 何かがほしい、または何かがしたい
“feel like”は何かほしい場合や何かしたい場合にとてもよく使うフレーズです。
“want”や”want to”と意味の点で違いはありませんが、”feel”とあるように「その気分」を表すので、日本語で考える場合は「〜の気分」と捉えるのが英語のニュアンスにも合っていると思います。
ex)I feel like another cup of coffee.
「もう一杯コーヒが飲みたいかな」
ex)I don’t feel like going out today. I wanna stay and watch some movies.
「今日は出かける気分じゃない。家にいて映画観たいんだ」
“feel like”は他にも意味があるので、別の意味で使われている場面が出てきた際、また共有させていただこうと思います。
・come over
to visit you at your house [LONGMAN英英辞典]
come over: あなたの家にくる
“come over”は「うちに来る」という意味です。
ex)You wanna come over tonight?
「今日うち来ない?」
・put together
to make a machine, model etc by joining all the different parts [LONGMAN英英辞典]
put together: 異なる部品をつなげて模型や機械などをつくる(=〜を組み立てる」
ex)It took us all day to put the table together.
「(あの)テーブルを組み立てるのに丸一日かかった」
・furniture / fə́ːrnɪʃər
[uncountable] large objects in a room such as chairs, tables, beds, and cupboards [LONGMAN英英辞典]
furniture (n): [不可算名詞] 棚、ベット、テーブル、椅子などの部屋にある大きな物(=家具)
“furniture”は「家具」の意味です。
この”furniture”は不可算名詞(=数えられない名詞)ですが、なぜこの”furniture”が不可算名詞なのかは過去記事(Friends Season1 Episode1-1 chalkの部分)にて共有させていただいておりますので、ぜひ併せてご活用いただければと思います。
・deadpan / dédpæn
sounding and looking completely serious when you are not [LONGMAN英英辞典]
deadpan (adj): ほんとは違うのに言い方も話し方もとても真剣な(=わざと真剣な感じ)
“deadpan”は「わざと真剣な感じ」にしている状態を意味する「形容詞」です。
ex)Read the joke on the card as deadpan as you possibly can.
「カードに書いてあるジョークをできる限り真顔で読んでください」
・hang out / hǽŋ áut
[informal] to spend a lot of time in a particular place or with particular people [LONGMAN英英辞典]
hang out: [インフォーマル] ある1つの場所でたくさんの時間を過ごす、またはある人たちとたくさんの時間を過ごす。
“hang out”は日本語にするのが難しいですが、「遊びに行く」や「ゆっくりする」「つるむ」などの意味でとてもよく使われるフレーズです。
ex)I’m gonna hang out with some friends this weekend.
「今週末は友達と遊ぶ」
ex)They are always hanging out in your apartment.
「あいつらいつもお前のとこ(アパート)にいるよね」
ex)I always hang out with them.
「私はあの子達と仲良くしてる」
GRAMMAR
今回のこのセクションでは2つのことについて共有させていただこうと思います。
①”I’m just gonna hang out here tonight.“から”be going to”と”will”の違いについて
②”Oh, I wish I could, but I don’t want to.“の解釈について
①”I’m just gonna hang out here tonight.“から”be going to”と”will”の違いについて
“be going to”と”will”は共に未来のことを述べる表現ですが、両者にはニュアンスの違いがあります。
・will
①その場で決めた、または突如決めたということを表す
②未来のことについて確信・自信を表す
③未来のことについて意志を表す
・be going to
①前から決まっていた、決めていたことを表す
②何かが起きそうであるという予想を表す
willの①は例えば、誰かがドアをノックして自分が出る場合などで使い、「その場で何かをすると決めた」ことを表します。
ex)
Aさん:Hey, someone is knocking on the door. 「ねぇ、誰かがドアノックしてる」
Bさん:I’ll get it. 「俺が出るよ」
willの②は例えば、落ち込んでいる友達に「大丈夫だよ」と言う場合などに使い「確信や自信」を表します。
ex)You will be fine. 「大丈夫だよ(=直訳すると、あなたは大丈夫になる)」
ex)I think he will win. 「彼が勝つと思う」
willの③は例えば、兄妹喧嘩の最中に「ママに言うから」などと言う場合に使い、「意思」を表します。
ex)I’ll tell mom on you. 「ママに言うから」
be going toの①は例えば、「夏休みはニューヨークに行く」などの場合に使い、「もう前から決まっている、または決めている」ことを表します。
ex)
Aさん:Do you have any plans for summer vacation? 「夏休みは何かするの?」
Bさん:Oh yeah, I’m actually gonna go to New York. 「あ、うん、実はニューヨークに行くんだ」
この「前から決まっていた、決めていたことを表す」というニュアンスはwillの①と逆の意味になりますが、逆の意味を表すからこそ敢えてwillを使った方が相手の気持ちをくみ取った表現になる場合もあります。
それは例えば、天気予報で今日は雨になると言っていたから傘を持って行こうと思っていた際に、お母さんが「雨が降るみたいだから傘持って来なさい」と教えてくれた場合などです。
母:Take an umbrella. It’s gonna be rainy today. 「傘持ってきな。雨降るよ今日」
自分:Okay, I will. Thanks. 「わかった、そうする。ありがと」
ここでもし”I’m going to”と言うと「そうするつもりだったよ」という意味を含んでしまうので”will”と言った方が相手の気持ちを汲み取った表現になるわけです。
まあ反抗期で「はっ知ってるし」的な心境だったら”I’m going to”と言うことも全然ありえますが(笑)
be going toの②は例えばそれこそ上記した例の「今日は雨が降る」などの場合に使い、「何かが起きそうであるという予想」を表します。
ex)It’s gonna be rainy today. 「今日は雨になる」
ex)You’re gonna be fine. 「大丈夫だよ」
ex)I think he’s gonna win. 「彼が勝つと思う」
この例でもうお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、この意味のbe going toはwillの②とほとんど同じ意味を表します。
そのためこの意味でのbe going toとwillの使い分けはネイティブスピーカーにとってもそれぞれで、どっちが正しいとかはないようです。
be going toとwillの使い分けはなかなかややこしいですが、このように意味をまとめるとそのニュアンスの違いも少しははっきりするのではないかと思います。
あとは毎回のことになってしまいますが、英語の映画やドラマなどにたくさん触れ、「あ、これは今決めたことを表すwillだ」とか「あ、これは前から決めていたことを表すbe going toだ」などと意識していくことが大切だと思います。
②”Oh, I wish I could, but I don’t want to.“の解釈について
“I wish~”については過去記事Friends Season1 Episode1-4で共有させていただいた考え方と同じです。
Friends Season1 Episode1-4では
「(現実と違うこと)を〜であればと願う/思う」という意味の”wish”を使う際、”wish”以下の文は現実と違うことを述べることになるため、「ここの内容は現実のことじゃありませんよ〜」という何かしらの「目印」を示さないといけない。
そしてその「目印」として動詞・助動詞を過去形などに変形する(=仮定法にする)
と述べさせていただきました。
今回の部分が”I wish I could“と助動詞”can”の過去形”could”になってるのもそのためなのです。
また”I wish I could, but I don’t want to”はその直前のジョーイのセリフから”I wish I could (help), but I don’t want to (help)”と”help”が省略されていることがわかりますが、英語はこのように文脈からして「明らかなこと」は省略することが多いです。
今回の”I wish I could”というのは「行けたらいいのですが」という意味なので、社交辞令的に使われることが多いですが、今回の場面では「行けたらいいけど、行きたくないの」と言っており、フィービーの素直さが爆発してますね(笑)